学生平和論文コンテストの入賞者について


広島市立大学では開学20周年記念事業の一環として、国内外の学生を対象に平和論文コンテストを実施し、この度、受賞論文を決定しました。

厳正な審査を行った結果、受賞対象論文として、
国内部門:
・最優秀賞(賞状及び副賞20万円) 1編
・優秀賞(賞状及び副賞10万円) 2編
・佳作(賞状及び副賞5万円) 1編
海外部門:
・最優秀賞(賞状及び副賞2,000 USD) 該当作品なし
・優秀賞(特別賞)(賞状及び副賞1,000 USD) 1編
・佳作(賞状及び副賞500 USD) 2編
を選考しました。受賞論文は以下の通りです。

[国内部門]
・最優秀賞 鍋島唯衣(広島市立大学大学院)
「被爆再現人形は何を伝えてきたのか―被爆再現人形撤去を巡る論争を手がかりに―」
受賞者の感想:
この度は、修士論文へ向けて弾みをつける上でよい機会と考え、応募しましたが、思いがけず最優秀賞という賞をいただき、大変嬉しく思っています。これも、日頃からご指導いただいている柿木伸之先生のおかげです。今後も、被爆の記憶を後世に伝える取り組みの可能性を追求し、日々精進していきたいと思います。
受賞論文(PDF)

・優秀賞 藤高リリ(東京大学大学院)
「ヒロシマが紡ぐ「地」と「知」の連帯―「国際平和文化都市」としての広島の責任―」
受賞者の感想:
私はたまたま日本という先進国に生まれ、これまで当たり前のように教育を受けさせてもらった。しかしこれが「当たり前でない」現実があるということを、私たちは忘れてはならない。私は「書いて発信する」という私なりのやり方で、これまで私が得てきた「偶然の幸い」に対する道義的責任を果たしたかった。むろん自戒の念も込めてである。私がその責任を果たせているかどうかは、読者の方々の判断に委ねたい。
受賞論文(PDF)

・優秀賞 南茂芽育(立命館大学)
「平和学習に必要な5つの視点―これからの世代が‘考える’平和学習とは―」
受賞者の感想:
平和を考える上での私の原点となっている広島長崎での平和交流セミナーや、「あなたに考えてもらいたい 核兵器のこと」という冊子を製作した経験から学び、考えたことを書きたいと思い、応募しました。一番関心を持って学んできた分野で賞を頂けたことは、本当に嬉しかったです。
受賞論文(PDF)

・佳作 石原遥(東京大学大学院)
「政治を問いかける市民と芸術―台湾ヒマワリ学生運動から見えたもの」
受賞者の感想:
普段の専門外である内容で論文を書くことにためらいましたが、民主主義の価値を考え直させられたこの運動について、自分の目で見て、考えたことを形にしたいと思い投稿しました。個人的に自分が学んだことをアウトプットする機会が得られたこと、そして入賞したことで他の人と考えを共有できることは貴重な経験であり嬉しいです。
受賞論文(PDF)

[海外部門]
・最優秀賞 該当者なし

・優秀賞(特別賞) Sin Etu(首都師範大学、中国)
「白マントと緑帽子の老紳士」
受賞者の感想:
全編を通じて「平和」が全然現れないが、読者に平和の重量感を実感させるというのは論文の及ばない小説の文章力ではないかと思います。そうした意味で、この度優秀賞を頂けました事は大変光栄であると同時に、研究を進める上での自信となりました。この受賞を糧とし更なる進展へと繋げていきたいと思います。
受賞論文(PDF)

・佳作 Du Xiaojun(中国人民大学、中国)
「日中関係とベクトル計算―答えを0ベクトルにする計算方法―」
受賞者の感想:
日中の間に、いつも誤解が存在しています。歴史の残った影響であれ、現在のメディアの間違った報道であれ、日中の隔たりを拡大する趨勢がありますので、私は、どうやってこのような悪い傾向を緩和できますかと思索しています。この度、学生平和論文コンテストで佳作賞を頂きまして、本当に嬉しく思います。でも、私は自分一人の力ではなく、皆様の支えがあったからこそ、私が今日、この賞が頂く事が出来ました。本当に心から皆さんに有難うございます。
受賞論文(PDF)

・佳作 Tran Thanh Loan(立命館アジア太平洋大学)
「未来平和のための科学技術」
受賞者の感想:
私が広島市立大学開学20周年記念学生平和論文コンテストに参加した理由が一つある。以前、自分の出身地では戦争が非常に起こっており、市民が大変、苦しい生活をしていた。しかしながら、現在、私は平和の環境に住め、和平を守っていただいて人に対しての感謝の気持ちを述べたいので、和平に関する論文を書きたい。
受賞論文(PDF)

コンテストの実施概要と受賞論文の選考理由については「受賞論文と講評」(PDF:168KB)をご覧ください。

受賞論文の著作権は広島市立大学に帰属します。

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